2020年も、あたたかい想いのこもった作品の数々が会場を彩ります。たのしみがいっぱいな1年になりますように!みなさまのお越しをお待ちしています。
※ イベント情報など、決まり次第、随時更新いたします。
《会期延長いたします!》
2020年3月20日(金・祝)
~8月31日(月)
冬ごもり明け岡谷館2020年3月20日(金・祝)~の第1弾は、30周年の始まりにふさわしく、
片山健『木の実のけんか』絵本原画展でスタート!
館長とわきこさんが、初めて手に入れた大きな油絵作品が片山健さんの『水蜜桃』。以来、たくさんの展覧会を小さな絵本美術館でさせていただいてきました。
今回展示する『木の実のけんか』は、数ある片山健さんの作品のなかで、初めて展示する作品です。狂言を題材にしたお話で、花見にあつまった木の実たちが主人公。木の実たちのユーモラスな動きや表情に、思わず笑顔がこぼれてしまいます。そして、描かれる満開の桜は、本当に春を迎えるのにぴったり。
もちろん、常設展やわきこさんの展示も春に向けてリニューアル。何を見ていただこうか思案中です。お楽しみに♪
2020年9月4日(金)-11月3日(火・祝)
臨時休館:9/14-18
スズキコージ『でんでんでんしゃ』絵本原画展
でんでんむしむし、でんでんでんしゃ。
スズキコージの絵と谷川俊
スズキコージさんの作品は、原画で見るとやっぱり迫力が違います!
会場でぜひ、摩訶不思議なスズキコージの世界をお楽しみください♪
画像キャプション:
『でんでんでんしゃ』
文・谷川俊太郎 / 絵・スズキコージ
交通新聞社 刊 2016年
2020年11月7日(土)-2021年1月11日(月・祝) 臨時休館:12/21-1/8
人気がほしいエンマさまが、じごくにラーメンやをオープン!
こんな地獄なら行ってみたい!細かに見ていくほどおもしろい。
西村 繁男が描く、くすっと笑える絵本の世界。子どもが大好きな地
イベント 12月13日(日)11:00~
じごく?てんごく?ラーメンをつくろう!
要予約・定員10名・参加費800円
画像キャプション:
文・苅田澄子 / 絵・西村繁男
教育画劇 刊 2010年
八ヶ岳館 春の企画展 小さな絵本美術館開館30周年記念
アルプスを愛した絵本画家
エルンスト・クライドルフ展
「小さな生きものの世界は、私にとって、大きな世界と同じくらい美しく、大切だった」-エルンスト・クライドルフー(自叙伝より)
小さな花や虫が、人のようにダンスを踊り、歌を歌い、楽器を奏でる。その小さな妖精たちの世界は、とても自然で、まるで確かに実在することを信じられるような説得力を持っています。それは彼がいかにアルプスを愛し、そこに息づく小さないきものたちの世界を大切にしてきたかを物語っています。
26歳のころ、自然豊かな南バイエルンのアルプスで療養生活をしていたクライドルフは、毎日、山のくさはらに腰を下ろし、むこうの山の雪崩やもみの木、リス、いろいろな草、山の花、ミツバチ、チョウなどを飽きることなく眺めて過ごしていました。
そんなとある11月末の午後、雪に覆われてもおかしくない谷間に、プリムラとリンドウが咲いているのを見つけます。「この感動をほかの人に見せよう」と、その花を摘み家に帰りました。が、帰る道すがら、すでに後悔の念に襲われます。「しずかな草はらに咲いていた方が、ずっときれいだったのに…」。その償いのため、花の絵を描き、少なくとも絵のなかで長く生きてくれるように願いました。その絵を描きながらプリムラとリンドウの妖精が登場する『プリムラの庭』の絵が思い浮かんだといいます。それが、クライドルフ初めての絵本作品『花のメルヘン』誕生のきっかけです。
アルプスの自然を強く愛したクライドルフ。リトグラフの確かな技術に裏打ちされ、丁寧に描かれるその世界は、大きな自然のなかに息づく小さな生きものたちへの愛、やさしさと敬意にあふれ、自然そのものの姿を尊重して描かれます。だからこそ、クライドルフが描き出す小さな生きものたちの世界は、そこに本当にあると感じさせてくれるのではないでしょうか。もしかして、ようく見たら、日本のアルプスにもその世界はあるかもしれませんね。
今回展示をさせていただくクライドルフ作品たちは、小さな絵本美術館所蔵の作品です。この作品たちが、小さな絵本美術館にやってくるまでには、いくつもの大切な出会いがありました。当時、クライドルフ協会の会長をされていたロースリさんとの出会いもそのひとつです。そうした、出会いのことも展覧会では少しご紹介できればと思います。ロースリさん、そして、携わってくださったみなさんへの感謝もこめて、開館30周年の記念の年にクライドルフ展を開催したいと思います。
スイス・妖精の国のマイスター、クライドルフが描く小さな生きものたちの世界を、どうぞお楽しみに。
エルンスト・クライドルフ展・同時開催
【同時開催】
さとうわきこ絵本原画展
『おつかい』&『るすばん』
1974年に出版された『おつかい』。「小さいころから大好きなんです」という声をよく聞きます。
かれこれ50年近く前に描かれているだけに、最近、あまり展示していなかった『おつかい』ですが、久しぶりに八ヶ岳館で展示します。『おつかい』から約20年後に出版された、エピソード0ともいうべき『るすばん』と合わせてのダイジェスト展示です。お楽しみに♪
小さな絵本美術館開館30周年
いっしょにアハハと笑おう!
さとう わきこ の 世界
なんといっても、「さとうわきこ」をぬきにして小さな絵本美術館の30周年は語れません。言わずと知れた、小さな絵本美術館の主宰です。
おなじみの『ばばばあちゃんシリーズ』や『せんたくかあちゃん』、『おつかい』『ちいさいねずみ』『よくばりすぎたねこ』『ねずみのなるき』……。これまで書いたお話は数え上げたらきりがないほど。(とはいえ数えてみました。絵だけを描いた本、お話だけを書いた本、1冊に2話お話を書いたものなど、いろいろありましたが、単純に出版に携わった冊数を数えてみたら、雑誌も含めて178冊ありました♪)
わきこさんの作品の特徴は、とにかく、おもしろいこと!思わずわらっちゃう、おもしろさがあるからこそ、何度も読むし、思い出にも残るし、子どもにも読んであげたくなります。なにか教ようという道徳のにおいを感じさせない、絵本本来のすてきな世界がそこにあります。
ばばばあちゃんは、「いつかしてみたいな~」と私たちがひそかに願っていることを、豪快にやってのけます。くよくよ悩んでいるなんてばかばかしくなるくらい、たくましく、笑い飛ばしてくれます。そんな絵本に触れて、読んだ人たちがそれぞれに何かを感じとる。わきこさんの絵本が多くの人に愛される理由は、そんな奥深さにあるのではないでしょうか。
幼いころは病気がちで、「青黒くやせて、まるでびんぼう神のよう」だったとのこと。そうした幼少期だったからこそ、「みんなには『アハハ』と笑っていてほしい」とわきこさんは言います。
そんなわきこさんの、幼いころの写真や、中高生のときに書き溜めていた詩のノート、手書きの原稿などなどもあわせて展示予定です。
30周年にふさわしく、数々の作品の原画はもちろん、現在に至るまでの、わきこさんのいろんな姿を感じられる展示にできたらと思っています。どうぞお楽しみに!
さとうわきこ展・同時開催
【同時開催】
小さな絵本美術館所蔵品展
ハンス・フィッシャー、フェリックス・ホフマン、片山健、スズキコージ、 西村繁男、など、小さな絵本美術館に所蔵している様々な絵本作家の作品を展示予定です。
小さな絵本美術館開館30周年
心躍る絵本の世界
-私の落穂ひろい-
有数の絵本コレクターでもある小さな絵本美術館の館長・武井利喜。長年かけて蒐集した貴重な絵本を多く所有しています。日本や世界の絵本の歴史のなかでも重要な役割を果たしたもの、なかなかお目にかかれない貴重な絵本…、そんな館長のお宝を30周年のこの年に大公開します!今まで知らなかった心躍る絵本の世界に触れてみませんか?
あわせて、開館して以来30年にわたり、展覧会をさせていただいてきたたくさんの絵本作家のみなさんの作品もできるだけご紹介する予定をしています。
これからも大切に読み継がれていってほしい絵本の世界を、30周年のこの年に今一度振り返ってみたいと思います。 そんな思いを込めて、館長が大変お世話になり尊敬する瀬田貞二さんの著書『落穂ひろい-日本の子どもの文化をめぐる人びと-』にちなみ、『心躍る絵本の世界-私の落穂ひろい-』展と今回の展覧会を名付けました。
どうぞお楽しみに。
心躍る絵本の世界-私の落穂ひろい-展・同時開催
【同時開催】
さとうわきこ絵本原画展
『ばばばあちゃんのマフラー』
うつりかわる季節とともに、いろんなできごとが起こるばばばあちゃんのマフラー。花火と一緒に打ち上げられたり、川に流されたり、ハンモックになったり…。
季節感たっぷり!めいっぱい楽しんでいるばばばあちゃんに出会えます。。